インデックス投資のすすめ~素人でも簡単に資産形成~
インデック投資とは
たまごはひとつのかごに盛るな
投資にちょっと興味が出てきたら、まずはよく知っている企業である「みずほ銀行」だとか「トヨタ自動車」の個別株に投資してみようかな、と考える方が多いはず。
これはこれで投資の第一歩として間違っていません。
日本人なら誰もが知っている大企業ですし、倒産のリスクも比較的小さいはずです。また、「みずほ銀行」は配当利回りが大きく、1単元(1回の株式購入に必要な資金)が小さいことで個人投資家に人気があります。
しかし、最近の「シャープ」や「東芝」の経営危機を見ても分かるように、日本の電機産業の中でもトップクラスに君臨していた企業ですら、倒産のリスクは常にあるのです。「シャープ」は現在、台湾の「鴻海」に買収され、東証一部上場から東証二部へと移管されています。「東芝」は監査法人が承認した決算発表すらできず、上場廃止の可能性が高まっています。先日の報道では、自己資本が大幅なマイナスに陥ったようです。
こうしたことを聞く、「やっぱり投資はやめておこうかな」と考えてしまいたくなりますよね?でも、普通預金の金利は現在、0.001%です(大手都市銀行)。100万円預けても、1年間の利息はたったの10円(税引前)です。銀行に行って、預けるコストや通帳を管理するコストの方がはるかに大きいですよね…。
そこで、リスクを抑えつつ資産形成を行う方法があります。上場企業の株式に投資して期待利回り3%を確保しつつ、倒産リスクを抑える投資方法です。インデックス投資と呼ばれる方法で、代表的なものにはTOPIXがあります。TOPIXとは、東証一部上場企業の株価の平均値を示した指数と理解してください。このTOPIXという指数に投資すると、東証一部上場の全銘柄に投資していることになります。
個別株の投資では、倒産リスクがあります。もちろん、TOPIXには「東芝」や「東京電力」が含まれており、これら企業が経営危機に陥れば同様に指数は低下します。しかし、TOPIXには非常に多くの企業が含まれています。ですから、たった1社が倒産したくらいでは、指数に大した影響はありません。
もうお分かりでしょうか?
個別株では、その企業が倒産すれば投資したものは0になってしまいます。しかし、TOPIXに投資しておけば、0になることはまずありません。東証一部の全銘柄が一斉に倒産することなどあるでしょうか?(私はないと信じています)
TOPIXの平均リターン
2017年4月末時点での、TOPIX平均リターンは次のようになっています。
過去3年:11.9%
過去5年:16.1%
あくまでも過去のデータで、将来こうなる、と言えるものではありませんが、5年前に100万円を投資していたら、現在の資産は211万円です。
どうですか?銀行の普通預金に寝かせておくのとは比べ物になりませんよね。
先進国株式投資
リスク分散の観点からは、日本株への投資だけでいいの?
という疑問が浮かびます。
日本経済が成長しなくなると、日本の市場平均に投資するTOPIX(インデックス)投資も有効ではありません。
日本を除く先進国の株式に投資する指数として「MSCI コクサイ」というものがあります。米国や欧州の有力企業から構成される指数で、期待リターンはTOPIXよりも高いです。
過去のリターン(円貨ベース)は以下のようになっています。
過去3年:9.3%
過去5年:18.5%
これからの潜在成長率を考えた場合には、私はTOPIXよりもこちらの指数をすすめます。
ドルコスト平均法
投資の手法として、ドルコスト平均法をご紹介します。
例えば、120万円を投資するときに、一括して全額を投資するのではなく、毎月10万円ずつを1年間(12カ月)にわたって投資していく方法です。こうすることで、値動きのある指数の1年間の平均値で投資することが可能となります。株価が高い時には少ない口数を購入し、株価が安い時にたくさんの口数を購入しすることができるのです。株価が右肩上がりときには、一括して投資することが有利ですが、株価が上下に動く場合には、ドルコスト平均法で、少しずつ投資することがおすすめです。
インデックス投資に最適な証券会社
上記のインデックスに連動する投資は、「楽天証券」や「SBI証券」の「たわらノーロード」シリーズや「ニッセイインデックス」シリーズ、「i Free」シリーズの投資信託を購入することで、可能です。投資信託とは、投資家から集めた資金を元にして、インデックスを構成する企業などに投資する仕組みです。個人で東証の全銘柄の株式を購入するなんて、現実的でないです。投資信託を選ぶ際には、「どのインデックスに投資するか」、「信託報酬(投資信託の持ち分を保有するのにかかる年間のコスト)は幾らか」を見た上で選んでください。上にあげたシリーズは、どれも最低ランクのコストのものでおすすめです。
証券口座の開設は次の記事を参考にして下さい。
englishinvestment.hatenablog.com
まとめ
・個別株よりも、市場全体の動きを示す指数(インデックス)への投資が有効
・投資を行う際には、一括投資するよりも少額に分けて投資する
・証券会社はコストの安いネット証券を利用
・投資信託は、信託報酬が安いものを選ぶ