TOEIC950点、USCPA、投資、マイルなど

英語学習、資格取得、投資について。

職業訓練校でプログラミングを学ぶ

職業訓練校を利用したプログラミング学習はメリットだらけ

ハローワークなどで職業訓練について話を聞いたことのある方は、なかなか実際の情報が少なくて実態を掴みにくかったのではないでしょうか。今回は、職業訓練に応募して、実際に通うまでを具体的に書いていきます。倍率や応募書類の書き方のポイント等詳細を記載します。

 

 

職業訓練とは

職業訓練とは、条件を満たせば、失業手当を受給しながら、無料でプログラミング、保育士資格、看護師資格、技術系の資格等について勉強できるプログラムです。条件の詳細は、ハローワークで実際に確認してほしいのですが、自己都合で失業した方は、待期期間満了を待つことなく手当の受講が始まります。さらに、通常の受給期間を終えても、訓練が続いている限りは、手当の受給が延長されます。つまり、何もせずに失業しているよりも金銭的にお得になってしまうことがあるのです。もちろん、早く定職について通常の給与をもらったほうが生涯所得は大きくなるかと思いますが。また、訓練終了後に内定がない場合には、さらに1か月分の手当てを支給される可能性があります。訓練は平日の昼間ずっと続くので、実際には就職活動をするのは難しいからかもしれません。訓練後に就活をしてもよい、ということになっています(その前に内定を取りなさいと指導がありますが)。

職業訓練は、各ハローワークが民間企業に委託して運営しているものと、公営の職業訓練校が運営しているものがあります。公営の方が設備が整っている場合が多いようですが、中には「資格の大原」や「TAC」といった有名資格予備校が委託を受けて運営している訓練もあります。こういった有名どころはハズレが少なく、授業や教材の質も高いでしょう。自習室等も利用できると思います。逆に、職業訓練専門で経営しているところは注意が必要です、受講者のアンケートや人気で経営が左右されるわけではないので、教師の質が低かったり、設備が脆弱なこともあります。

 

職業訓練の申し込み

 訓練の申し込みは、ハローワークで行います。締め切りや申し込みのフォーマットが決められているため、余裕を持って申し込みましょう。申し込み用紙はハローワークで入手できます。入手した当日にすぐに申し込めるわけではなく、事前に職員との面談を重ねる必要があります。特に、訓練受講中に給付を受けようとする場合には、「受講指示」というものが必要になります。受講の必要が認められ、訓練を通してスキルを身に付けた上で、希望する職種に転職できるようになることをハローワークで説明できる必要があります。ただ単に、「お金がもらえるから」とか「何となく前から興味があったので~」ではダメです。給与所得者が毎月徴収される保険料で運営されている以上、カルチャースクールや塾のようなノリでいってはいけません。

また、訓練の内容によっては、事前の説明会や見学会への参加を必須としているもの、推奨しているものもあります。記載されていた場合には、多少面倒に感じると思いますが、必ず参加しましょう。後述しますが、定員を超過するような人気の訓練の場合には、選考が行われます。こうした他人が面倒と思うことを行い、少しでも選考で有利になるようにしましょう。

 

職業訓練の選考

 選考は基本的には書類審査のみです。しかも、A4で裏表の2枚だけです。そのため、各項目は下書きをしたうえできっちりと埋めましょう。自分がハローワークで話したことと矛盾していないかどうかチェックしてください。

記載する内容は、以下のものを論理立てて記載する。

  • どういった職に転職したいか(エンジニアになるため)
  • なぜ職業訓練を受ける必要があるのか(〇〇のスキルを身に付けるため、独学では難しいので)

なかには、面接があるケースもあるようです。面接では、あらかじめ聞かれることは回答を準備して、「訓練を通してスキルを身に付け、希望の職種に転職する」というストーリーを一貫して語りましょう。これまでの業務を通して、違った分野に興味を持ち、訓練を通してその分野を学ぶことでより付加価値の高い人材となって転職することまで言えれば完璧です。

前述しましたが、訓練校の説明会や見学会は、必ず参加しましょう。参加したかどうかハローワークで聞かれ、チェックしています。訓練校でも、参加者名簿は当然控えています。上記のような簡単な書類のみで判断するのは、選考する側にとっても難しいので、こういったやる気ポイント的なものは、客観的に見える事実として、選考に必ず有利に働きます。

 

職業訓練の実態

訓練校には、年齢も性別も職歴も様々なひとが集まってきます。私が受講したプログラミング訓練は、男性が多かったです。年齢は30代が多めかと思います。熱意もそれぞれで、プログラミングという難解なことを初心者がきっちり仕上げることが大変難しいということもあって、途中離脱率は非常に高かったです。選考倍率は3倍以上あったので、もったいないな、と思っていましたが。もちろん、途中で就職を決めて卒業していった方々もたくさんいるので、最後まで受講することが必ずしもよいことではないと思います。

訓練を受けているだけでプログラミングが身につくかどうかですが、これは、はっきりと「ノー」と言えます。周囲の初心者状態から自分でwebアプリを構築できるようになった人たちは、自宅で復習したり、自分でサイトを立ち上げたりといったことを行っていました。あくまでは、講義はプログラミングのとっかかりをつかむためのもので、そこで仕入れた知識をすぐに自分の手を動かして活用できるかがとても重要です。訓練中は分からないことがあれば先生に質問して、毎日疑問を残さないようにすることも重要です。先生でなくとも、周囲のできる人に相談してもいいかもしれません。訓練中は技術者志向の人が多いからかもしれませんが、あまり周囲との交流がありませんでした。積極的に交流した方が訓練自体も楽しくなりますし、身近にすぐに聞ける人がいることや、一緒に頑張っている連帯感を感じられることは、プログラミング学習にとって非常に大事なことだと感じました。

 

職業訓練のその後について

訓練後は、未経験プログラマーになる方や、元の職種に戻る方が多かったです。訓練校で学んだとしてもやはり、「未経験」というのは、なかなか採用してもらえません。きちんとプログラマーとして転職した人は、日々努力されていたり、「Paiza」のようなサイトで自身のレベル向上や転職活動に向けた材料作りをされていました。自分のサイトを作り上げることも転職の方法です。まずは、簡単なHTMLを使ったブログみたいなものでもよいのでやってみるとよいでしょう。

 

訓練を受けてみて

私自身、訓練を受けてとてもよかったです。プログラミングについて体系的に学べましたし、希望する職に転職することもできました。なにより、学習中にお金の心配をしなくてよいのは精神的にとても楽でした。そこで出会ったプログラマー仲間も、訓練後も連絡を取り合っており、今後業界内で転職したりする際にはお互いに情報交換できそうです。まったく異なる業界に転職していった人もいますが、それはそれで普段出会えない人とつながりができたという意味でとてもよかったです。

 

参考までに、東京都のハローワークのリンクを張っておきます。こちらから、過去の訓練の倍率等も見ることができます。参考までに。

https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/shokugyou_kunren/menu/shienkunren.html